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気候の極端現象が示しているもの

今日も雨降りです。昨日も一昨日も、梅雨入り以来もうずーっと。私が住んでいる山間の部落では、梅雨が明けないまま秋になってしまいました。『夏は来ぬ(きぬ)』という唱歌がありましたが、(これは「夏が来たよ」という意味ですけれど)、今年は「夏は来ぬ(こぬ)」です。赤とんぼが飛んでいる下でアジサイの花が咲いているんですから、もうメチャクチャ。

 

「異常気象」ということが言われ出したのは、確か30年くらい前からだったと思うのですが、今や「異常気象」が当たり前。異常が通常。毎年々々「異常気象」で、もう何が正常なのかも分からなくなってしまいましたねぇ。農家さんはどうされているのかなぁ? 対策を講じられているとは思うのですが、きっとお困りだと思うし、ひいては食卓にも影響して来ることですから心配です。

 

「地球温暖化」をめぐっては、温暖化などしていないという学者もおりますし、炭酸ガスとの因果関係などないという人もおられます。平均気温の経年データを見れば、確かにそうなのかも知れません。ですが、あまり言われていないことで、みなさんがお感じになっていることがあります。それは、気候の「極端現象」ということ。

 

猛暑と極寒、干ばつと洪水といったブレが大きくなっていて、しかも今まで起きたことがなかった地域に突如として起こる。あるいは、台風やハリケーン、竜巻などの勢力が非常に強くなって来ていることも特徴です。平均気温を見るというのは、極端なブレを中和してしまうわけですから、いま地球に起きている現象を正しく見ていない気がします。

 

振り子を思い浮かべてみてください。平穏で静かにしているときは中間点付近でほぼ止まっています。ところが片方に振れると、安定を取り戻そうとして今度は逆方向に振れます。その振れ幅がどんどん大きくなっているというのが、今の気候に見られる「極端現象」です。人間にとってはこれは脅威ですが、地球という生命体にとっては、ホメオスタシス的な活動をしているだけなのです。

 

ではなぜ、振り子の振れ幅が、大きくなる一方のままで沈静化していかないのでしょうか? それは地球に対して、片側に振ろうとする力が、人間によって引き続き加えられているからです。資源奪取のための環境破壊、放射能や化学物質による汚染、都市やレジャー施設の建設のための大規模な開発、そして戦争行為による地球破壊がいたるところで行われています。

 

これらのストレスが、全部、物言わぬ地球に向けられています。もしあなたが地球さんだったらどうするでしょうか? きっと「人間どもよ。もう、いい加減にしろ!」と、怒って叫ぶと思うのですけれど。

 

人間というのは、つくづく不思議な生き物だと思います。生物の第一義は「生存すること」です。生存して子孫を残そうとするのは、生物の本能です。ところが人間だけは違うのです。人間だけは、ありとあらゆる面から見て、種としての生存が危うくなる方策を次々に選択していく。そして子孫には、今よりさらに過酷な環境を残そうとするのです。

 

さらに不思議なのは、なぜそうするかと問えば「自分が生き残るため」だと言うのですから、まったくもってわけが解りません。地球はもうダメだからと、さっさと見切りをつけて、火星への移住計画を練っているグループさえいます。どうして、いま自分たちがいるこの地球を、パラダイスに還そうとしないのか、そういう発想を持たないのか、本当に不思議でなりません。

 

あなたが見る現実は、あなたが創っています。そう言うと、「意味がわからん!」と仰る方もおられるでしょうから、言い方を変えますと、あなたが「現実」だと思っている世界は、あなたが知覚して意味を付与した世界です。あなたの知覚と認識なしに、「現実」が存在していると証明することは不可能です。知覚と認識があってこそ、はじめて「こう在る」と決めることができるからです。

 

仮に、あなたの知覚認識とは別個に「現実」というものがあるとしても、その総体を知ることは不可能です。あなたが見ている「リアリティ」は、あなたが自分の意思で選び取って、知覚し、意味を与えた、あなた独自の限定された世界なのです。ゆえに、あなたが見る現実は、あなたが創っているのです。人間社会が「現実」と呼ぶものは、こうした個々の人間の総和が創り出したものです。

 

さて、気候変動の「極端現象」は、人間にとって脅威であることは疑いようもありません。しかしそれが、なぜ起きているかと言えば、いま言ったように、人間の総和がそうした現実を創り出しているからです。あなたも既にお気づきでしょう。世界各地で起こる事件、事故、メディアに表れる人々の怒りに満ちた言動、マネーの儲け話、平気で嘘をつく人々など。今やあらゆることが極端化していることを。

 

そうです。気候変動に見られる「極端現象」は、まさしく、人間の心と行動の「極端化」を正確に映し出しています。人間が極端に走るから、環境も極端に変化しているのです。生命というものは一体だということに気づいている人は、その因果関係を直感的に理解しています。しかし地球は単なる物体で、空気も水も土もタダで、いくらでも奪えばいいと考えている人は、そうは考えません。

 

今の地球人類にとっての最大かつ真の脅威は、実は環境変化にあるのではなく、生命というものが何かを知らない人たちが、政治、経済、科学技術の指導者となって、人類を先導していることにあります。環境というのは、人間の意識が外に表現されたものです。ですから、人間の意識が変われば、それに合わせて変わっていくものなのです。ここを取り違えてはなりません。

 

あなたが、今のような種としての存続をもしこれからも望むのであれば、地球人類の総和としてのマインドが、それを実現するような方向へと梶を切ることに、少しでも貢献していくことが大切です。あなたのマインドが先ず変われば、あなたが触れる周囲の世界が変わり、周囲の世界が変われば、それに触れる世界がさらに変わる。こうして人類の集合意識が変わっていくのです。

 

これから、周囲のものを見る時には、そこに振り子を重ねて見てください。世界各地で起きる事件の報道、政治家やコメンテーターの言動、企業のコマーシャル等々。それらに振り子を重ねて見て、どの程度の振れ幅かを計ってください。大きく振っているものは、すべて無視することです。それらは害しか与えません。ほとんど揺れていないものや人、それこそが人類の未来を変えうる本物です。

 

ここであなた方に言っておきます。霊的には、宇宙から安心や安定が失われるということは絶対にありません。理屈から言ってあり得ません。その「因の世界」を、物質世界に表出した状態が、いわゆる「Middle Way(中庸)」なのです。つまり、振り子がほとんど振れていない状態。これこそが、神の世界の様相を映し出した世界なのです。

 

ところが、残念なことに多くの人が逆を行ってしまいます。中庸はいかにも刺激がないので、どれほど重要かに人々は気づかないのです。そこで極端なことを求め、それに慣れてしまうと、もっと極端を求めてみんな右往左往している。そういう人たちを、ひとつ引っ掛けてやろうと、釣り糸を垂らしてる人たちが大勢いることに気づかない。そうやって「極端化」がグルグルと回っているのです。

 

彼らは「必要」ということを言って迫ってきます。逆に言えば「そのままでは足りないよ」と人々に思わせるのです。

 

幸福のためには経済成長が必要、経済成長のためには安定した電力すなわち原発が必要、豊かな老後のためにはウン千万円が必要、病気予防のためには定期健康診断が必要、ワクチン接種が必要、若さと健康のためにはサプリメントが必要、財政健全化のためには消費税の増税が必要、防衛のためには新兵器が必要、核戦争に備えてシェルターが必要、etc.。

 

こんな罠には落ちないように。もう一度言います。あなたの現実は、あなたが創るのです。あなたが「足りない」「これがないと幸福になれない」と思っていれば、そういう現実をあなたが創り上げます。でも「足りないものは何もない」「何もなくたって幸福だ」と思っていれば、あなたはそういう現実を創るのです。幸福とは、条件ではなく、そう感じる心です。

 

これからは、平和を信じて本当に平和に暮らす人と、平和ボケではいかんと言って恐怖や不安を撒き散らす人を信じ、罵り合いや傷つけ合いの中に暮らす人と、完全に二分されていくことでしょう。これもまた「極端現象」なのです。宇宙から安心や安定が失われるということは、絶対にありません。ですから、あなたには安心して、よき未来の創造(想像)に貢献していただきたいのです。