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恐れを解放する

「恐れ」という感情の背後にあるものは,結局のところ、自分が未体験の事柄に対する抵抗感です。これは生体防衛本能の一つで、たとえば「火」を恐れるというのは、それがもし無ければ、火傷に容易に身をさらすことになってしまい、下手をすれば死んでしまいかねません。ですから、自分の中にある「恐れ」そのものを卑下することはないのです。

 

ただ、「恐れ」の種類によっては、よりよい人生を送ろうとする上で、支障になることが出て来てしまいます。私にも恐いことがたくさんあって、最近では高速道路でのクルマの運転が恐怖でした。高い場所と高スピードが共に苦手で、スキーも出来ないし、ジェットコースターにも乗りたくはありません。でもクルマの運転だけは、必要に迫られて、何とかしなければなりませんでした。

 

長野との往復をするようになって3年余り。毎回、凄く恐かったです。それが去年の11月になって、突如、道路が止まって見える感じに変わり、びっくりしました。巨人軍のV9時代の監督だった川上哲治さんが「ボールが止まって見える」と言った話は有名ですが、「これがそうなのか?」な〜んて思いました。これ以降、初期の頃のような恐怖感がなくなりました。

 

そこに行き着くまでには、月に1回走って3年掛かったわけですが、そう考えると、結局「慣れ」なのかなと。ですから、ちょとずつ慣らして行くということは、「恐れ」というものを解放するための、先ずは、いちばん有効な手段であるということが解ります。「千里の道も一歩から」という諺がありますが、これは「恐れ」の解放についても言えることだと思います。

 

さて、今の例は、生活習慣上の問題でしたが、これが「仕事を変える」といったことだったらどうでしょう。自分にはこういう夢がある。将来はこんなことをしてみたい。心から打ち込めるライフワークを見つけたい。そう思ってはいても、「恐れ」から二の足を踏んでおられる方が、きっとたくさんいらっしゃることでしょう。

 

しかしこれこそ「千里の道も一歩から」であって、とにかく一歩を踏み出さない限りは、夢に近づきようがありません。今はまだ遠くに感じられる理想像と、現在の姿とを比べたら、そのギャップの大きさにビビってしまうかもしれません。けれども、目の前の簡単な一歩を踏み出す勇気さえ持てばよい。そう考えたら、ほんのちょっとの方向転換でいいわけです。後はその積み重ねです。

 

「恐れ」というのは、実はその人にとっての、飛躍への扉なんですね。「恐れ」の〈克服〉というところばかりにフォーカスを当てていますと、この真実を見逃してしまいます。たとえば「人と会うのが恐い」という「恐れ」があったとしましょう。それはその人にとって、重要な人との出会いという扉が、開かれるのを待っているということなんですね。ですから「恐れ」は、自分へのギフトです。

 

ギフトですから、拒絶せずに受け取りましょうよ。受け取って、包みを拡げてあげましょう。「恐れ」に蓋をして、見ないようにして、暗いところに押し込めてしまってはいけません。その「恐れ」は、潜在意識の中にずっと居座ることになってしまいますから。

 

そうではなくて、自分の「恐れ」を素直に認めて、その原因がどこにあるかをよく見て、調べて、そこに光を当てるんです。そうすれば、「恐れ」の裏にある意味のギフトに気づけます。それが出来れば、変化を「恐れ」から「楽しみ」に変えることが出来るし、その楽しい変化に向かって、一歩を踏み出すことも可能です。

 

イタリアのカンツォーネの歌詞にもあるじゃありませんか。

恐れ、見よ。

“ O sole mio ”

これって、「私の太陽」って意味なんですよね。そうやって、「恐れ」に光を当ててくださいな。